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2019年3月26日火曜日

第9回研究会のお知らせ

第9回研究会

齋藤 篤(早稲田大学人間科学学術院助手)
 「カザフスタン共和国都市部におけるカザフ人の伝統文化に関する研究―人生儀礼を中心に―」

日時:2019年2月23日(土)13:00~
会場 :東方学会ビル2F会議室(千代田区西神田2-4-1)
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2018年12月3日月曜日

第8回研究会のお知らせ

第8回研究会

伊藤 純 (川村学園女子大学)
 「民族舞踊運動の展開と「民族」概念」

日時:2018年12月22日(土)13:00~
会場 :東方学会ビル2F会議室(千代田区西神田2-4-1)
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「民族舞踊運動の展開と「民族」概念」
 民俗芸能は多様な主体が参与するネットワーク的な実践である。また、芸能という特殊な技能が求められるという点で、そのネットワークは技能によって支えられている側面が少ない。通常は伝えられている地域内で技能が慣習的に教授されている。いっぽうで、これまで地域とは無縁だった人びとが担い手としてネットワークに参加する場合も多く、なかでも存続が危ぶまれている場合は、民俗芸能の担い手を積極的に開くべきという意見とセットで、新たな担い手として期待されている。では、伝承地での技能の養成が困難ななか、伝承地外で技能を養成し、また実際に新たな担い手として積極的に実践してきたのは、いったいどのような集団だろうか。
 この疑問に対して、「民族舞踊運動」が答えの一つとして挙げられる。民族舞踊運動は、芸能・演劇研究者や日本舞踊・バレエダンサーらが国の文化政策を刺激する形で展開した「上からの運動」と、労働者音楽の再生を目指した「下からの運動」に大別され、いずれも昭和40年代に本格的に活動を始めている。「民族」を掲げている点で共通しているが、その思想的背景や理想とする民族舞踊像は著しく異なっている。
 しかし、残念ながら日本の芸能研究において民族舞踊運動については等閑視されてきた。現在の伝承に大きくかかわっているにも関わらず、その歴史的展開や実態は未整理なままである。そこで本発表では、民俗舞踊運動の歴史的・思想的展開を整理しながら、現在の民俗芸能を考えるうえで重要な実践のひとつとして位置付けてみたい。また彼らの運動を通して、戦後日本が実態として求めた「民族」について考察する。
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※東方会館会議室使用料として4千円を出席者(学生除く)で分担いたします。
※参加人数把握のため、michinokai.2017@gmail.com(@を半角にして)に以下の内容をご返信ください。
1.研究会:参加の有・無
2.懇親会(同会場を予定):参加の有・無

2018年8月2日木曜日

第7回研究会のお知らせ

第7回研究会

蔵持 不三也 (早稲田大学名誉教授)
 「奇蹟と痙攣―近代フランスの宗教対立と民衆文化―」

日時:2018年9月29日(土)13:00~
会場 :東方学会ビル2F会議室(千代田区西神田2-4-1)
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奇蹟と痙攣―近代フランスの宗教対立と民衆文化―
 すべては1727年5月、パリの下町にあるサン=メダール教会の助祭フランソワ・ド・パリスが他界したことから始まる――。パリの名門法服貴族家の長男として生まれながら、家督を弟の高等法院評定官に譲り、清貧と苦行、そして貧しい小教区民への奉仕に明け暮れた彼が埋葬された教会墓地で、次々と奇蹟が起きる。医師たちから不治を宣告された病人たちが、この高徳をもって知られた助祭の墓で祈り、奇蹟的に快癒したのである。そのあまりの殷賑ぶりに危機感を抱いた教会・治安当局は、1732年1月、墓地を閉鎖してしまう。翌月、教会の壁に1枚の風刺文が貼り出された。「王命により、神がこの場所で奇蹟をなすことを禁ずる」。奇蹟とはまさに現実=体制を超克する出来事でもあった。
 しかし、墓地閉鎖後も奇蹟は相次ぐ。驚くべきことに、これら奇蹟的快癒者たちが多くは公証人、若干は自らの手で快癒までの経緯を事細かに記し、証人たちの証言も添えた報告書を作成したのである。その数、数百。無名の民衆が自らの言葉で語り、それを記録化した事例はそれまでのフランス史にはなかった。こうして民衆は自らのライフストーリーを歴史に刻印した。
 だが、パリスの奇蹟はそれで終わらなかった。彼がガリカニスム(フランス教会独立主義)を唱えるジャンセニストで、ジャンセニスム弾劾の教勅「ウニゲニトゥス」の撤回を求める上訴派でもあったことから、奇蹟を神意によるとするジャンセニストとそれを欺瞞・虚偽とするイエズス会との文書闘争が1733年を頂点として激化していった。
 さらに、快癒の前に、病人たちがしばしば痙攣を起こしたことから、1730年代後葉から、この痙攣を中心的な教義とし、イエスや殉教者たちの受難を追体験する「スクール」(救いの業)と呼ばれるファナティックな自傷行為、さらに預言者エリヤの再臨、ユダヤ人の改宗などを唱えるセクト「痙攣派」がいくつも出現するまでになる。彼らはジャンセニストを自称していたが、「正統派」ジャンセニストや教勅に反対するために創刊されたジャンセニストの機関紙《聖職者通信》などから非難され、治安当局からも弾圧された。
 そしてフランス革命期の1790年、ジャンセニストのグレゴワール神父が制定に深くかかわった聖職者民事基本法と、1801年のボナパルトとローマ教皇ピウス7世とが結んだコンコルダート。痙攣派はジャンセニストと同様、それを受け入れるかどうかで分裂し、信者や共鳴者たちのメシアニズムをついに満足させられぬまま衰退し、最終的には精神医学の発展によって、痙攣が神意とは無縁の神経症に起因することが立証されて歴史の襞に埋没していった。
 一方、ジャンセニストがいつまで存在していたかは不明だが、こうした「パリス現象」の根底には、歴史の生態系によって構築されたイマジネールをみなければならない。このイマジネールは民衆のイマジネーションを規制し、革命の叫びとも交錯する「民衆の声」=世論を醸成した。そして、啓蒙思想家たちから批判されたにもかかわらず、「民衆の啓蒙時代」を間違いなく象徴するその声は、革命期を過ぎても終息することはなく、フランス社会の近代化プロセスに重要な位置を占めることになる。

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※東方会館会議室使用料として4千円を出席者(学生除く)で分担いたします。
※参加人数把握のため、michinokai.2017@gmail.com(@を半角にして)に以下の内容をご返信ください。
1.研究会:参加の有・無
2.懇親会(同会場を予定):参加の有・無

2018年6月20日水曜日

第6回研究会のお知らせ

第6回研究会

齋藤 篤 (早稲田大学人間科学学術院助手)
 「カザフスタン共和国都市部におけるカザフ人の人生儀礼に関する研究」

日時:2018年6月30日(土)13:00~
会場 :東方学会ビル2F会議室(千代田区西神田2-4-1)
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カザフスタン共和国都市部におけるカザフ人の人生儀礼に関する研究
 中央アジアに位置するカザフスタン共和国はソ連崩壊により独立した、比較的若い国家である。現在同国は豊富な地下資源を背景に経済発展を遂げており、中央アジアにおいて最も大きな影響力を有している。このことから、同国は日本国と中央アジア地域との関係発展において優先すべき国家であり、そのためには現地の諸民族の価値観について理解することが肝要である。現在同国の人口において最も大きな割合を占めるカザフ人は、かつて遊牧生活を行っていたが、ソ連時代に実施された定住化政策により生活様式の変更を強いられ、民族の伝統実践も行われなくなっていった。現在の同国ではカザフ人由来の言語、文化の影響力が拡大しており、同国に居住する諸民族を理解するうえでカザフ人は注目すべき民族である。本研究ではカザフ人が実践する人生儀礼について着目し、現在までに実施した現地での観察、聞き取り調査により得られた情報を用いて、カザフ人の価値観形成における諸儀礼の機能や儀礼に関与する親族の構造。また儀礼の中で取り扱われる要素の含意について考察する。

※東方会館会議室使用料として4千円を出席者(学生除く)で分担いたします。
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1.研究会:参加の有・無
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2018年3月5日月曜日

第5回研究会のお知らせ

第5回研究会

山越 英嗣(早稲田大学非常勤講師)
 「越境する「先住民アート」
                                 -「わざ」と「芸術」のはざまからアートの政治性を考える」

日時: 2018年3月31日(土)13:00~
会場 :東方学会ビル2F会議室(千代田区西神田2-4-1)
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越境する「先住民アート」-「わざ」と「芸術」のはざまからアートの政治性を考える
 本発表において 、「わざ」とは日常生活における創作活動を通じた実践のことを指し、「芸術」とはアートワールドを構成する諸アクターの力学を意味する。 本発表では、「わざ」と「芸術」のあいだにおけるせめぎ合いから「アートなるもの」が創出されることを、メキシコ・オアハカのストリートアートを事例として論じる。
 2006年の抗議運動でオアハカの町に現れたストリートアートは、メキシコの壁画運動に象徴されるナショナルヒストリーを脱構築し、これまで周縁化されてきた先住民/農民たちによる「別の歴史観」を提示した。やがて、「民主主義を実現するための抵抗のアート」を求める米国のアート市場は、それらをアートワールドへと組み込んでいった。しかし、ストリートアーティストたちはそれをさらに「わざ」へと転じることによって、地元の州政府との交渉の手立てとして用いていったのである。この一連のプロセスからは、グローバルな移動と美術市場の持つ権威に絡め取られることによって、 社会的意味を複層的に構成していく 現代の「先住民アート」の政治性が明らかになる。



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2017年12月26日火曜日

第4回研究会のお知らせ

第4回研究会
松田 俊介(早稲田大学非常勤講師)
 「儀礼をめぐる情報の表象と編集―強飯式の人類学的研究」

日時: 2018年2月10日(土)13:00~
会場 :東方学会ビル2F会議室(千代田区西神田2-4-1)
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儀礼をめぐる情報の表象と編集―強飯式の人類学的研究
 本発表は、栃木県の日光周域に分布する強飯式を対象とし、文化的慣行が、現代の地域的な事情を受けつつ、いかに情報的に作られているか、どのような広範な領域の事象とつながっているか、系統を同じくする儀礼同士がその複数性のなかにあって、いかに関与しあい共在しているかについて論じたものである。
 たとえば、日光市七里における「子供強飯式」では、子どもが修験者役となり、頂戴人となった大人へ食責めをおこなう。儀礼内容には、里芋大食、五辛強制、責めのパフォーマンスなど、七里独自のローカルな情報が用いられ、脱規範的な機制が作られてきた。子供強飯式の事例からは、正統に対抗し、パラドクシカルな儀礼のなかに自分たちを介在させようとする住民の志向をみてとることができる。
 発表においてはこの他にも、住民の切実な陳情を祝賀の笑いの雰囲気のなかで行政へ訴える、鹿沼市上粕尾の「強力行事」や、外部者の起案を基点に、自文化の伝承・習俗を再帰的に振り返りつつ創設された、栃木市家中地区の「強卵式」などを取り上げ、強飯式の多様な書き換えについて論究した。そして、こうした多様な様式は、互いに参照しあうなどそれぞれが情報的にせめぎ合い、裏局域の複数性が生成的な共在の構図をなして、各様式を活性化させる「文化の拮抗作用」ともよぶべき効果を生み出してきたのである。
 強飯式の各事例のように社会定着した地域儀礼には、ブラックボックス化された歴史性があり、それぞれが非常に動的・相互的な交渉過程を内包している。こうした過程で人々が行ってきた情報的な表象・編集の営為を再可視化することこそ、現代における儀礼人類学の要諦といえるだろう。



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2017年11月12日日曜日

第3回研究会のお知らせ

第3回研究会

前川明穂(早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程)
「信じられてきたヨーガ 日本における『YOGA化するヨーガ』の拡散と変容について」

日時: 2017年12月9日(土)13時~
会場 :東方学会ビル2F会議室(千代田区西神田2-4-1)
https://www.google.co.jp/maps/place/%E3%80%92101-0065+%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%8D%83%E4%BB%A3%E7%94%B0%E5%8C%BA%E8%A5%BF%E7%A5%9E%E7%94%B0%EF%BC%92%E4%B8%81%E7%9B%AE%EF%BC%94%E2%88%92%EF%BC%91/@35.698832,139.754806,16z/data=!4m5!3m4!1s0x60188c1506e0953d:0x4085d41c74cd0716!8m2!3d35.6978773!4d139.7548588?hl=ja

信じられてきたヨーガ 日本における『YOGA化するヨーガ』の拡散と変容について
 前半は、発表者の修士論文を中心に、日本において受容されてきたヨーガについての調査分析結果の発表を行う。とくに、発表者が触れてきたヨーガ(2004年以降)を『YOGA化するヨーガ』と位置づけ、その実践内容や認識を明らかにする。
 後半は、創出され変容し続ける『YOGA化するヨーガ』は、なぜヨーガと呼ばれ続けるのか。またヨーガでなければならない理由を探るため、発表者のこれからの研究方法・方向の検討を行いたい。
 現在ヨーガと呼ばれるものの多くは、それらをヨーガと‘信じる’人がいることに拠っている。とくにヨーガ特有の《体験》を経験した人たちによる語りは、『YOGA化するヨーガ』を構成しているヨーガ・イマジネールの形成にも深く関わっており、個人の《体験》を言語化や意識化することでヨーガは伝播している。ヨーガに魅せられている人々の心理とは、とても不安定なものであり、自分に救いの手をさしのべたものに対してヨーガと名付けているシャルラタニズム※(charlatanism)であったとしても、この動きがヨーガにブームを引き起こす威力となっていることは確かである。

〈参考文献〉蔵持不三也2003『シャルラタン―歴史と諧謔の仕掛人たち』新評論


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