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2018年12月3日月曜日

第8回研究会のお知らせ

第8回研究会

伊藤 純 (川村学園女子大学)
 「民族舞踊運動の展開と「民族」概念」

日時:2018年12月22日(土)13:00~
会場 :東方学会ビル2F会議室(千代田区西神田2-4-1)
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「民族舞踊運動の展開と「民族」概念」
 民俗芸能は多様な主体が参与するネットワーク的な実践である。また、芸能という特殊な技能が求められるという点で、そのネットワークは技能によって支えられている側面が少ない。通常は伝えられている地域内で技能が慣習的に教授されている。いっぽうで、これまで地域とは無縁だった人びとが担い手としてネットワークに参加する場合も多く、なかでも存続が危ぶまれている場合は、民俗芸能の担い手を積極的に開くべきという意見とセットで、新たな担い手として期待されている。では、伝承地での技能の養成が困難ななか、伝承地外で技能を養成し、また実際に新たな担い手として積極的に実践してきたのは、いったいどのような集団だろうか。
 この疑問に対して、「民族舞踊運動」が答えの一つとして挙げられる。民族舞踊運動は、芸能・演劇研究者や日本舞踊・バレエダンサーらが国の文化政策を刺激する形で展開した「上からの運動」と、労働者音楽の再生を目指した「下からの運動」に大別され、いずれも昭和40年代に本格的に活動を始めている。「民族」を掲げている点で共通しているが、その思想的背景や理想とする民族舞踊像は著しく異なっている。
 しかし、残念ながら日本の芸能研究において民族舞踊運動については等閑視されてきた。現在の伝承に大きくかかわっているにも関わらず、その歴史的展開や実態は未整理なままである。そこで本発表では、民俗舞踊運動の歴史的・思想的展開を整理しながら、現在の民俗芸能を考えるうえで重要な実践のひとつとして位置付けてみたい。また彼らの運動を通して、戦後日本が実態として求めた「民族」について考察する。
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※東方会館会議室使用料として4千円を出席者(学生除く)で分担いたします。
※参加人数把握のため、michinokai.2017@gmail.com(@を半角にして)に以下の内容をご返信ください。
1.研究会:参加の有・無
2.懇親会(同会場を予定):参加の有・無